第三回ミャンマー視察(2017年2~3月)(2)

旧ブログのエントリを加筆・修正したものです。青字は現在視点からの解説です。

https://myanmar-one.com/myanmartrip31-2/

2月16日(木)

朝11時にスーレーに行って、ビジネスパートナーの男性と会う。Messengerで話していたときの胡散臭い感じはあまりなく、精悍な感じの男性だった。将来、本格的なコーヒー店を開きたいと言っていたので、お土産のコーヒードリップを渡すと、嬉しそうに「ありがとう」と言った。ミャンマー人にしては珍しくこまめに連絡を寄こす男性で、とても助かる。まあ、金欲しさなんだろうが。 夜7時、タコマのシティマートへ行って、エンジニアの男性と会う。私はミャンマー人向けの会社のFacebookページをコンサルト会社で登録しているのだが、そのせいか、時々、変な依頼が舞い込む。これもその一つで、彼は日本の大学に留学中、ミャンマー人の大学教授に金をだましとられ、彼の法的に裁きたいから力を貸してくれ、と頼んできたのだ。二人して中華料理屋に入って、色々相談。彼は父親も大学教授のインテリ一家だそうだが、ちょっと人が良すぎる感じがした。4月末に日本の警察に訴え出るために来日するそうだが、果たして上手くいくだろうか? それでも「できるかぎりの手助けをする」と言って、別れた。

ミャンマーでは詐欺にあっても警察も裁判所も何もしてくれないので、ほとんど泣き寝入りです。

2月17日(金)

昼間はホテルにこもって、ブログを書くなどして過ごす。夕方6時、ある女性と会うためにJunction Centerへ赴く。この女性、9月頃から時々、Messengerで話をしていて、彼氏がいるのでリクルートしたわけではないのだが、私の仕事に興味があるというので会うことにしたのだ。かつて両親が日本で生活していて、日本で生まれたらしく、そこそこ日本語を話す。ちなみに彼女のFacebookネームのアキコは父親が好きだった歌手の小林明子から。が、約束の時間の前に電話が入って、仕事が忙しいので30分遅れると連絡してきた。が、その30分が経っても姿を見せない。この日は他に約束もなかったので、喫茶店でカプチーノを飲みながら待っていたのだが、一時間経っても姿を現さず、電話も繋がらない……が、やがて「お金を盗まれた。泣きそう……」というシュートメールが入り、電話がかかってきて、「明日、家賃を払わなければならないんです。分かりますか? や・ち・ん……」と泣きついてきた。その後も色々話をしていたのだが、雑音がひどくて聞き取れず、やがて電話が切れた。さすがに疲れたのでホテルに帰る。彼女はその後待ち合わせ場所に現れたらしいが、どうも話がおかしい。私から家賃に当たる金を借りて、せしめようと考えたのではないかという疑念が脳裏をよぎったが、金が欲しければ私と一緒に仕事をすればいいのに……と悶々と考えているうちに、疲れ果てて寝ていた。

結局、彼女は金欲しさに私に会っただけでした。やり口が単純なのですぐにばれる。今は怪しい健康食品を売り歩いています。おつかれさまです。

2月18日(土)

朝11時にスーレーパヤーへ。今度の女性はお姉さんと一緒に来ていた。英語堪能で利発そうで、お腹が大きかった。これに対して妹のほうは優しく大人しそうな女性で、面談もほとんどお姉さん任せだった。

午後3時、もう一人の女性と会う。31歳で、Messengerで、「私は誰とも結婚する気がない」というのを口説きまくってなんとか面談にこぎつけた。髪も胴も手足も長く、思慮深そうで、笑顔が綺麗な典型的なミャンマー美人である。「12年前のミャンマーで見たのはこれだよ」とほくそ笑みながらいざ面談に臨むが、彼女はいますぐ登録したくない、考えさせてくれ、と言ってきた。何度も繰り返しているが、ミャンマー人女性は未婚率が高く、データはないのだが、彼女のような高学歴の女性ほど未婚率が高いのは想像に難くない。が、かといって、彼女たちが「日本人と結婚できるなら」とほいほいついてくるわけでは全然なく、寧ろ逆。経済的に自立しているので独身でもなんら生活に困らず(ミャンマーは男性が働かないor給料が低いので、共働きが当たり前の社会であり、女性も男性と同じくらい、もしくはそれ以上にキャリア志向である)、男性があまりにも頼りないので強烈な男性不信に陥っていて一生結婚しないと決めつけており、marriage agencyを通じて結婚相手を探すことにも抵抗があうことから、このレベルの女性を確保するのは、かなり難しいのだ。恐らく短期的にはこの状況は変わらないだろう。ということで、再会を約束して一旦別れる。別れ際、彼女はお土産のペンダントをくれた。失望が深く、どっと疲れが出る。

彼女は今は日本にいます。いまだに独身です。さすがにリクルートはあきらめた。

2月19日(日)

朝11時、ダマレキタ僧院へ。先週道端で会ったFacebook友達の女の子がカレーを持って現れることになっていたのだが、来ておらず、メッセージを送ると、会社の行事で来れなくなったということだった。授業が始まる前、例の破戒僧からこんな話を聞いた。先日、とある日本人が僧院に見学に来て、一瞥、「なんでこの僧院は女の子ばかりなんですか?」と尋ねたのだという。破戒僧が「なんでなんだ?」と私に尋ねてきたが、正直に答えるわけにもいかず、ある女の子に話を振ると、その子は少しはにかみながら、「男の子はLazyだからです……」と答えた。破戒僧はショックを受けたようで、「OMG」と叫んで飛んでいった(微苦笑)。

授業も半ば過ぎた頃、N先生が現れる。すっかりお腹が大きくなっていた。先生を囲んでN4に合格してN3の勉強を始めたばかりの生徒4人と一緒にしばし談笑。なんでもここに通ってくれている駐在員の奥様二人が、12月のJLPT直前に模試のようなことまでしてくれて、おかげで僧院始まって以来の大量合格者を生み出したのだという。私は日本に行きたがっている彼らに、留学生や実習生で日本に来ても、周囲は外国人ばかりだし、アルバイトや仕事に追われてあまり遊べず、日本語も思ったほど上手にならないとアドバイスしておいた。現状ではN3を取ってミャンマーに大量進出している日本企業に就職したほうが、彼らのためだろうと私は思うのだが、どうだろう? 事業に関しては、N先生から「誰も信用しちゃいけない」というアドバイスをいただいた。

授業の途中で辞去して、先週会う約束していたHさんの弟がやって来て、彼のタクシーで女性の元に向かう……はずだったのだが、どうも様子が可笑しい。タクシーを止めてViperでHさんに電話をして事情を聞くと、なんと彼が女性を紹介してくれるのではなくて、彼が日本人女性と結婚したいということだった。なんてことだ。結局、スーレーまで送ってもらって、二人してカフェでケーキとカプチーノを頂く。彼はとても日本にいきたがっているようだが、日本語も英語もまったく理解しないこの状況では難しいだろう。ナイスガイではあるのだが。物凄い徒労感を抱えてホテルに帰る。

2月20日(月)

12時頃、とある人の紹介で会っておけと言われた男性がホテルまで迎えにくる。とても穏やかそうないい人だったが、日本語も英語もあまり話せないので、型通りの話に終始した。夜7時、金曜日に会いそびれたAkikoさんと会う。1~5歳まで名古屋にいたというだけあって、特に日本語を学習したわけでもないのに、そこそこ日本語を話す。4月に名古屋の日本語学校に2年間留学するそうだが、なんとなく、心の底を見せないような、そんな感じがした。「誰にお金を誰に盗まれたの?」と聞いても、「お父さんです」「冗談です」と言うだけで、釈然としない。が、marriage agencyには興味あるらしく、資料をひととおりもらって、「お姉さんや友達に話す」と言った。うーん、でもやっぱり怪しいな(微苦笑)。

2月21日(火)

溜まった疲れがどっと出て、午前中は爆睡。午後はブログを書いたり、メールを書いたり。夕方になって、2月11日に会員になってくれたBさんとサクラタワーの前で待ち合わせをして、夕食を食べに行く。Bさんは私のことを気に入っているらしく、ちょくちょく電話やメッセージをくれる。この日はヤンゴン川沿いに場所を移した屋台街で、二人でBBQを食べ、ビールを飲んだ。彼女の母親は娘が酒を飲んでいるのを知っているらしく、あまりいい顔をしないのだという。彼女は私の仕事にいたく肯定的で、「早く私の結婚相手を探してください」と急かしてきた。日本語を上手くなりたいから、自分に日本語を教えてくれる人がいいのだという。そんなにハードルが低くていいのか? とも思うが、外国人に日本語を教えるのは結構骨が折れるので、そうでもないかもと思い直す。食事をした帰り、路上の果物売りからドラゴンフルーツを買って、ホテルで食す。初めて食べたが、なんとも微妙な味。もう買うことはないかも、ね。

2月22日(水)

ホテルのカウンターで明日のマンダレー行きのバスのチケットを購入。十ン年前のおんぼろバスを思い出して、あれにもう一回乗るのは勘弁だと思って、飛行機で行こうと思っていたのだが、クレジットカードの手続きが間に合わず、断念したのだ。昼頃、ホテルのロビーに顔を出すと、見覚えのある顔が……と思ったら昨年ここで会った善通寺市に住む年金パッカーのKさんだった。なんでも今回は泰緬鉄道の足跡を辿る旅をしていてヤンゴンに辿り着いたそうで、奇跡的な邂逅に二人して感激。話が弾んだ。夕方5時、ミンガラドンのMさんの家へ。この夜はBBQをしながら、Mさんの友達の旅行代理店経営者と話をするはずだったのだが、肝心のその人物が用事で来れず、単なるBBQになった。姪っ子とはMessengerでよく話をするのだが、直接会うと、あまり話をしてくれず、ずっとFacebookばかりしている。勉強もあまりしないようで、遊ぶことばかり考えているのだという。宴もたけなわになると、みんなミャンマー語で話し始めたので、私はMさんと二人、日本語で話をしていた。私はミャンマーと合わない」とMさん。そりゃ女だてらに酒も煙草も嗜んでいるようじゃ、合わないだろうね。11時頃、ホテルに帰って寝る。

第三回ミャンマー視察(2017年2~3月)(3)

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