国際結婚をするうえで避けては通れない仕送り問題についてご説明します。
仕送りと言うと、男性が稼いだお金を女性の家族の元に送金することをイメージされると思います。実際、ミャンマーには年金制度がなく、老親の面倒は子供が看ることになっているので、彼らへの送金は必須となります(老後にお寺に入って瞑想に耽る日々を過ごす方もおられますが)。またミャンマーでは、冠婚葬祭だけではなく、就学・就職・開業などの際に親族から借金をするということが一般的に行われています。ですからミャンマー人女性と結婚する以上、こういった仕送りから逃れることはできないでしょう。
が、男性からしても、いくら日本とミャンマーの間に経済格差があるとはいえ、無尽蔵に金があるわけでもなく、また子供が生まれれば養育費・教育費が嵩むでしょうから、毎月数万円持っていかれるのは経済的負担が大きいと思います。
ということで私は女性が登録する際に日本の物価の高さと出費の大きさを説明して、家族へ送金するお金は自分で稼いでくださいと伝えております。実際、N4レベルの日本語を習得すれば日本での就業は可能で、私の知り合いの日本人男性と結婚しているミャンマー人女性には、パートに出たり、日本・ミャンマー間で小規模な輸出入業を営んだり、ミャンマーに飲食店を出店したり、ミャンマーで不動産を売買したりしている人が多くいます(逆に日本語の習得が不十分な間は男性の収入から文字どおり仕送りをお願いする場合もあります)。また日本語能力が著しく高く、東京などの大都市に住んでいる女性の場合は、日本・ミャンマー間で事業を行っている企業でオフィスワークに就くことも可能です。
そして仕送りの金額については、実習生が毎月10万円くらい家族に送金しているので、同額くらいを希望する女性が多いのですが、それは毎日長時間働いて爪に火を点すような生活を送ったうえで送れる金額だと説明したうえで、毎月500,000チャット(約4万円)は可能と伝えてあります。ただこれは初期設定みたいなもので、結婚後は夫婦で相談して決め、金額は時期によって上下することになるでしょう。また月額いくらと決めても毎月送金するのでは手数料がもったいないので、実際には半年に一回程度の送金になると思います。 また大卒の女性と高卒の女性を比べると、大卒の女性のほうが経済力のある家庭出身であることが多いので、送金額は比較的少額になると思います。
……と色々申しましたが、日本人男性・ミャンマー人女性の夫婦にお話しを伺うと、金銭問題でトラブルを起こしている家庭は見当たりません。皆、夫婦で相談したうえで、奥さんの稼いだ金から無理のない金額を不定期に送金している感じです。結局、日本人同士の人間関係と同じで、こういうことを繰り返しながら、二人の「間合い」みたいものを築き上げていくしかないのでしょう。 また逆に言えば、女性の家族と円満にやっていければ、たとえ無年金でもミャンマーで老後をつつがなく過ごせるということでもあります(笑)。
以上です。ご質問がありましたら、なんなりとどうぞ。
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