技能実習生は不幸なのか?制度の変化と結婚の現実

「技能実習生や特定技能の外国人はかわいそう」
そんなイメージを持っている方は、いまだに少なくありません。

しかし、現場で実際に多くのミャンマー人女性と接している立場から言うと、この認識はかなり現実とズレています。

結論から言えば、
彼女たちは“かわいそうな存在”ではなく、自らの意思で日本を選び、人生を良くしようとしている人たちです

そしてこの点は、結婚を考える上でも非常に重要です。

技能実習生=不幸というイメージは本当か

確かに、日本の技能実習制度には問題があるのも事実で、ニュースでも、低賃金や劣悪な環境が取り上げられることがあります。

こうした問題意識を背景に、制度は見直しが進められ、2027年からは技能実習制度は育成就労制度へと移行することが決まっています。

しかし、低賃金や劣悪な環境といったケースはあくまで一部であり、すべての実習生に当てはまるわけではありません。仮に制度全体がそのような状況であれば、これほど長期間にわたって継続しているとは考えにくいでしょう。

実際、国際機関である経済協力開発機構(OECD)も、日本の技能実習制度について一定の評価を示しています。また、失踪率も他国の外国人労働者制度と比較して低い水準にあり、2024年は約1.2%にとどまっています。

(出典:日本に向けた国際労働移動の現状

また、「搾取」と批判されることもある実習生の負担費用についても、ミャンマーの場合はおおよそ30万〜50万円程度とされています。表には示されていませんが、特定技能の場合はその半額程度に収まるケースが一般的です。

ミャンマーの中間層であれば、こうした費用は決して軽い負担ではないものの、十分に準備・負担可能な水準にあります。

さらに、「安価な労働力」と批判されることもありますが、実際には各種手数料や管理コストなどがかかるため、総コストで見ると日本人労働者よりも割高になるケースも少なくありません。

それでも一部の日本企業が技能実習生を雇用する理由は、実習期間中は原則として転職ができず、雇用が安定しやすいという点にあります。

主体的に人生を切り開く中間層という実態

以上を踏まえると、技能実習生や特定技能で来日している人々の多くは、

  • 厳しい選考を経て来日している

  • 異文化の中で働き続けている

  • 家族を支える責任感を持っている

といった特徴を備えています。

つまり彼らは、主体的に人生を切り開こうとしている、母国における中間層の人々だと言えるでしょう。

母国で得られる収入の何倍もの収入を日本で得ていることもあり、その表情は総じて明るく、仕事にも私生活にも前向きに取り組んでいます。中には、タイやベトナムなどへ海外旅行に出かける人もいます。

こうした背景から、金銭的な目的だけで日本人との結婚を希望する女性は多くなく、あくまで「相手次第」というスタンスが一般的です。

実際、条件が合わなければ、お見合いや交際を断られるケースもあります。つまり、お金で成立する関係ではなく、対等な関係が前提になっているのです。

変化する外国人の在留制度

現在、外国人の在留制度は大きな転換期にあります。

前述のとおり、技能実習制度は廃止され、2027年からは育成就労制度へと移行する予定です。もっとも、育成就労制度については、受入企業の負担が重くなるとの見方もあり、実際の運用次第では、特定技能制度の活用が中心になっていく可能性も指摘されています。

この場合、これまで技能実習(最長5年)から特定技能(最長5年)へと移行することで、最大10年の日本滞在が可能であった仕組みが、制度のあり方によっては、より短期間の滞在を前提とする形に変わる可能性があります。

一方、現在、情勢不安を理由に、在日ミャンマー人にはほぼ全員、緊急避難措置の特定活動の在留資格が付与されており、日本で生活を続けることができる(ただし、ミャンマー人の間では、この在留資格は不安定なものと認識されています)。

また、技術・人文知識・国際業務の在留資格(会社員)、特定技能2号、介護士といった難関とされる在留資格を自力で取得するミャンマー人女性も少なくありません。

このように、外国人の在留資格は時勢に応じて変化していく性格のものであり、それに応じた現実的な対応が求められます。

結論

  • 一緒に食事をする

  • 日常の会話をする

  • 将来について話し合う

実際の結婚生活は、こうした当たり前の積み重ねです。

特別なものではなく、ごく普通の生活です。

その意味では、価値観や生活感覚の近い中間層同士のほうが、無理のない関係を築きやすいと言えるでしょう。

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